脚本不在のプロジェクト
映画とシナリオ
私自身、映画の撮影に詳しいわけではないのですが、少し想像してみるに、映画を撮影する時にシナリオなく撮影するケースというのは稀なように思います。
もちろん芸術的なチャレンジとしてシナリオが存在しないの映画があるかもしれませんが、一般的にはシナリオを作り込むはずです。
どうやって続編をつくるんだろう。。って思った「トイ・ストーリー4はシナリオの作り込みに5年かかった」そうですし、映画にとって「シナリオのクオリティがとても大事」なことは簡単に想像できます。
You 撮影しちゃいなよ!アクション映画!!
そんなあなたに、急に「もしガンアクション映画の監督をお願いします!」って依頼がきたら、当たり前ですが一旦立ち止まって、「どんな映画にしようかな。。」って考えると思うんです。
たしかにそのシーンは映画の中に絶対にあるのでしょうが、急に俳優さん呼んで、「ちょっと格好良さそうに銃を打ちまくって決め台詞を言う」みたいな指示をしたりしないと思うんです。
素人なりに、ストーリーの見せどころ、キャラクターの背景を考えた上で、撮影はスタートするのではないでしょうか。
脚本不在のプロジェクト
映画では「まさか脚本なしに映画撮影しないでしょ」っていう人達が、ビジネスにおいては、計画無しに始めることはよくあります。
「こんな商品つくってみようとか」、「こんな制度にしてみようとか」、「こんな機能つくってみよう」という時、見切り発車でとりあえずプロジェクト開始してしまうことが多々あります。
私は常に「もうちょっと考えてから始めようよ」派なのですが、忙しい皆さんはそんな悠長なこと言ってられないのはわかります。
そんな忙しいあなたのために、最低限考えておいたほうがいいポイントを整理します。
最低限確認するべき3つのポイント
「何を実行しよう!」と思い立った時に、以下のポイントを1時間だけ考えるだけでも、思考は整理されると思います。
● 目的に対する最適解かを確認する
● 仮説を立てて、数値目標を立てる。
● 失敗のパターンを洗い出す。
それぞれを簡単に説明すると。。
● 目的に対する最適解かを確認する
まずは「目的」を明確にしてください。実際「目的」すら曖昧なことは多々あります。次に「実行しようとしている事柄」が、この「目的に対する最適解か」を確認してください。
例えば「売上を○○アップする」という目的が設定されたときに、実行しようとしている施策を「売上があがるか、否か」という問いで検討するのではなく、「売上をあげるための現状の最適解か」という問いを立てるべきです。
※ 多くのケースにおいて、選ばれた選択肢は最適解ではないけど、ある程度は「目的達成に貢献」してしまうので、間違って評価してしまうんです。
● 仮説を立てて、数値目標を立てる。
何かを実行するときにそれが「期待値を上回ったのか、下回ったのか」という情報はとても重要です。どのパラメーターが意図しない結果なったのか評価することで、次のシミュレーションの精度を向上させることができます。
逆に「仮説と目標数値なく、プロジェクトを行った」場合、評価できないため、学びは限りなく少なくなります。
● 失敗のパターンを洗い出す
以前のエントリーと同じですが、何かを始めるときは失敗のパターンを想定しつくしてください。失敗のケースの対策をとればとるほど、成功の確率は上昇することになります。
別に「検討に長い時間をとれ」という話をしているわけではありません。
少し落ち着いて、いくつかのポイントを考えるだけでも成功確率はあがりますし、失敗した場合でもリカバリーが可能です。
映画のようにシナリオを練り込まなくても構いませんが、ビジネスにおいてはせめてラフなシナリオを用意して始めてみてはどうでしょうか。
- 1(ここで語られる)「企画」はどのようなものなのか。
- 2企画に関する誤解
- 3改めて「企画」というもの
- 4企画に関する登場人物整理
- 5課題とはなんなのか
- 6「課題」発見の手順
- 7「課題」発見における、「目的」の重要性
- 8コンセプトの簡単な見つけ方
- 9企画を説明するプロセス
- 10企画における「目標」と、「ユーザー体験」
- 11「あったほうがいいかも。」という呪い
- 12「アイデア」の選びかた
- 13データが現す「過去」と、企画が考える「未来」
- 14「白」か「黒」、あるいはその「中間」という選択
- 15世界は単純なのか、複雑なのか。
- 16[概論] 論理的思考ってどうやるんですか?
- 17私たちは解決方法を見つけてしまう
- 18アイデアの価値
- 19神は細部に宿るのか。
- 20「抽象化」を考える
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