私たちは解決方法を見つけてしまう
魔法のような解決方法
何かに困っている時や悩んでるときに、その状況を「魔法のように解決する」新しい「サービス」や「方法」を見つけてしまうことがあります。
それは「海外で人気のサービス」かもしれませんし、ベンチャーが立ち上げた「AIを用いた新サービス」かもしれません。「有名企業とのアライアンス」という場合もあるでしょう。
実際にいろいろな方が「今回の●●ツールがあれば数値が改善します!」って熱弁するのを聞いてきましたしね。
「何でも落ちるクリーナー」の魅力
ビジネスから離れてみても、例えば、ネット上で「何でも落ちるクリーナー」が話題になっていたら、なんかちょっと気になったりしませんか?
例えば「美味しくステーキが焼ける」といった、話題の料理器具があったらちょっと気になったりしませんか?
(ちなみに私は料理をしないくせに、みんなが褒める料理器具にすぐ関心を持ちます。低温調理とか!)
解決方法をすぐに見つけてしまう
私が「取りあえず買ってみた料理器具」で想像つくように、魔法のような解決方法は、多くの場合、導入するも現状は改善しないという状況が発生します。
理由はシンプルで、「解決方法を見つけるよりも、課題を発見するほうが圧倒的に難しく」、それゆえに「私たちは(必要のない)解決方法をすぐに見つけてしまう」のです。
陥りがちな罠
「魔法のような解決方法」を見つけた時は、セールストークで謳われる「その魔法が解決するもの」に目を向けると罠にはまります。
「●●ができる!」「●●率が向上する!」
たしかに謳われる効能は魅力的です。ですが、ステーキを焼くことのない私に、「ステーキが美味しくやける調理器具」の意味が少ないように、その効能がいくら素晴らしくても意味がない可能性があります。
私たちは浅慮ゆえに「解決策を見つけてしまう」のです。
まずは一度立ち止まって「まずはあなたが本当に解決しないといけないこと」を明確にしましょう。そこで初めて「魔法のような解決方法」が有効かどうかがわかるはずです。
(でも経験則からいうと、魔法のような解決方法は滅多にお目にかかれないんですよね。私の料理器具と同じように。)
- 1(ここで語られる)「企画」はどのようなものなのか。
- 2企画に関する誤解
- 3改めて「企画」というもの
- 4企画に関する登場人物整理
- 5課題とはなんなのか
- 6「課題」発見の手順
- 7「課題」発見における、「目的」の重要性
- 8コンセプトの簡単な見つけ方
- 9企画を説明するプロセス
- 10企画における「目標」と、「ユーザー体験」
- 11「あったほうがいいかも。」という呪い
- 12「アイデア」の選びかた
- 13データが現す「過去」と、企画が考える「未来」
- 14「白」か「黒」、あるいはその「中間」という選択
- 15世界は単純なのか、複雑なのか。
- 16[概論] 論理的思考ってどうやるんですか?
-
17私たちは解決方法を見つけてしまう
- 18アイデアの価値
- 19神は細部に宿るのか。
- 20「抽象化」を考える
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