企画に関する誤解
アイデアが豊富な人?
一般的に、「企画マン」や「企画をする人」というと、変わった人であったり、面白いアイデアを出す人、という形に思われたりします。「普通の人が思いもつかないアイデアを出す人」とか。
私に関していうならば、アイデアを出す「瞬発力」は本当に弱くて、依頼されても、少し考えさせてもらうことが多かったりします。
悲しいことに、一般的な認識の「アイデアマン」とは対極にいる存在といってもいいかもしれません。
(非才な身として、「会議に出るときは、想定される議論に関して事前に考えておく」ように心がけています。事前に考えておけば、ミーティングの成果をあげやすかったりします。事前準備、万歳。)
(瞬発的なアイデアではなく、事前に熟考した成果として、)「思いもつかなかったアイデアだね!」って言ってもらえることも、無くはないのですが、(実際、毎回そうありたいものですが、)それはあくまで最終的な結果であり、「突飛なアイデアをだしてやろう!」という風に考えているわけではありません。
普通の人がイメージする、アイデアがすぐ出る「即時性」とアイデアの「新規性」というのは、少なくとも、私の強みではない、ということですね。
珍しいアイデア? 課題を最も良く解決するアイデア?
そもそも、最良の企画というものは、得てして、「当たり前のことを実践すること」だったりします。そのため、「他人が思いもつかないアイデア!」を指向することはほぼありません。
ダイエットしたい人がいれば、「摂取カロリーを減らして、消費カロリーを増やす。」が解決のためには最良だと、多くの人が理解しているように、比較的、当たり前のことが大事です。
考えているのは、「最も課題を解決する方法は何なのか。」という点だけです。もっとも課題を解決する方法が、「思いもつかないような企画」になるケースはありますが、「思いもつかないような企画」が全て、最も課題を解決するとは限りません。
良い企画 = 最も課題を解決するもの
「良いクスリが、最も症状を改善させるもの」であるように(実際のところ、副作用とかもいろいろあるとは思いますが)、「良い企画といものは、最も課題を解決するもの」になります。
良い企画は面白いアイデアとは限らない。っていうのは、重要だったりします。
- 1(ここで語られる)「企画」はどのようなものなのか。
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2企画に関する誤解
- 3改めて「企画」というもの
- 4企画に関する登場人物整理
- 5課題とはなんなのか
- 6「課題」発見の手順
- 7「課題」発見における、「目的」の重要性
- 8コンセプトの簡単な見つけ方
- 9企画を説明するプロセス
- 10企画における「目標」と、「ユーザー体験」
- 11「あったほうがいいかも。」という呪い
- 12「アイデア」の選びかた
- 13データが現す「過去」と、企画が考える「未来」
- 14「白」か「黒」、あるいはその「中間」という選択
- 15世界は単純なのか、複雑なのか。
- 16[概論] 論理的思考ってどうやるんですか?
- 17私たちは解決方法を見つけてしまう
- 18アイデアの価値
- 19神は細部に宿るのか。
- 20「抽象化」を考える
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